ナフサショックによる建築費高騰が続く中、非住宅木造建築が注目されています。本記事ではナフサショックの概要や建築資材への影響、非住宅木造建築のメリット、鉄骨造・RC造との違いについて分かりやすく解説します。

近年、建築業界では資材価格の高騰が続いており、「以前より建築費が大幅に上がった」「事務所や店舗の建築計画を見直している」という声も少なくありません。その背景の一つとして注目されているのが「ナフサショック」です。
ナフサ価格の上昇は、鉄鋼製品や樹脂製品、断熱材など多くの建築資材に影響を与え、建築費の上昇要因となっています。そのような状況の中で、コスト競争力の高さから注目されているのが非住宅木造建築です。
この記事では、ナフサショックの概要や建築費への影響、さらに非住宅木造建築のメリットについて分かりやすく解説します。事務所・店舗・倉庫などの建築をご検討中の方はぜひ参考にしてください。
1.ナフサショックとは?建築業界への影響
ナフサとは何か
ナフサとは、原油を精製する過程で得られる石油製品の一種です。プラスチックや合成樹脂などの原料として利用されており、私たちの身の回りの多くの製品に使われています。
建築業界においても、配管材、断熱材、防水材、内装材など多くの建築資材にナフサ由来の製品が使用されています。
なぜナフサ価格が注目されるのか
ナフサ価格は原油価格や国際情勢の影響を受けやすく、価格が上昇するとさまざまな製造コストが増加します。
その結果、建築資材全体の価格上昇につながり、建築費にも大きな影響を及ぼします。
建築資材への影響
ナフサ価格の上昇は以下のような資材に影響します。
- 樹脂製配管
- 断熱材
- 防水材
- 外装材
- 内装材
- 接着剤
さらに製造・輸送コストの増加も重なり、建築費全体の上昇要因となっています。
2.ナフサショックで建築費が上昇する理由
鉄鋼製品価格への影響
鉄骨造では大量の鋼材を使用します。
鋼材そのものはナフサ製品ではありませんが、製造や加工には多くのエネルギーを必要とするため、エネルギー価格の上昇がコスト増につながります。
樹脂製品や断熱材への影響
断熱材や配管材などはナフサを原料とする製品が多く、価格変動の影響を受けやすい特徴があります。
建物全体で使用する数量も多いため、建築費への影響は無視できません。
エネルギーコストや物流費への影響
資材価格だけでなく、運搬費や製造費の上昇も建築費高騰の要因です。
特に近年は燃料費高騰の影響もあり、建築業界全体でコスト上昇が続いています。
3.非住宅木造建築が注目される理由
非住宅木造建築のメリット
非住宅木造建築には次のようなメリットがあります。
- 建築コストを抑えやすい
- 工期短縮が期待できる
- 軽量なため基礎工事を合理化しやすい
- 脱炭素経営に取り組みやすい
- 木の温かみを活かした空間づくりが可能
鉄骨造と比較したコスト面の優位性
建築条件によって異なりますが、中小規模の事務所や店舗、倉庫では木造の方がコストメリットを得られるケースがあります。
特に鉄骨価格が高騰している局面では、木造の優位性が高まることがあります。
工期短縮による事業開始の早期化
木造建築は部材が軽量で施工性に優れているため、工期短縮が期待できます。
事業開始を早められることは、経営面でも大きなメリットです。
木造・鉄骨造・RC造の建築コストと性能を比較

非住宅木造建築が向いている用途
木造事務所:働きやすい快適な空間づくりが可能です。
木造倉庫:比較的低コストで建築できるケースがあります。
木造店舗:木の温もりを活かした店舗デザインが可能です。
▼木造店舗について詳しくはこちらの記事へ▼
店舗建築の構造トレンド解説|なぜ大手チェーンは「鉄骨」から「木造」へ舵を切るのか?
非住宅木造建築を検討する際の注意点
防火規制の確認
建築地によっては防火地域や準防火地域などの規制があります。
計画初期から確認することが重要です。
用途や規模による構造選択
すべての建物に木造が最適とは限りません。
用途や規模によっては鉄骨造やRC造が適しているケースもあります。
将来の維持管理も考慮する
建築費だけでなく、維持管理費や修繕計画も含めて検討することが重要です。
◆まとめ◆
ナフサショックによる資材価格の上昇は、建築業界全体に大きな影響を与えています。
そのような状況の中で、非住宅木造建築はコスト競争力や工期短縮、環境性能などの面から注目されています。
ただし、建築計画では用途や規模、防火規制なども考慮する必要があります。建築費だけでなく、長期的な運用まで見据えて最適な構造を選択することが重要です。
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